その後も俺たちは遊園地のアトラクションを片っ端から廻り、写真を沢山撮った。いつの間に
か辺りは夕闇に包まれ、幼い子供を連れた家族連れはぞろぞろと出口に向かい始めた。
 しかし遊園地は深夜まで営業しているので、カップルや友人同士のグループなどは、まだ園
内に留まっている。そうした夜中まで残ってくれる客のために、遊園地は「ナイトパーク」と称す
る夜だけのアトラクションを、いくつか用意している。若林が話しかけてきた。
 「もう写真は一杯撮ったし、帰ろうぜ」

 「そうだな。もう帰ろう」
 「いや、ナイトパークを見ていこう」