薄暗闇の中ではあるが、この暗さに目の慣れたシュナイダーには若林の裸身がはっきりと見て取れた。すっかり服を脱いでしまい、一糸纏わぬ姿になった若林がベッド脇に佇んでいるのを見て、シュナイダーは息を呑む。
トレーニングに余念の無い若林は、自らの肉体を限界まで追い込んで徹底的に鍛え上げている。長身で肩幅が広く、そして筋肉の引き締まった裸体は実に男らしい。同性の目から見ても惚れ惚れしてしまう。
それに加えて、若林には他の男にはない色香が漂っていた。若林は髪は多いのに、脇毛や陰毛などの体毛が薄いのだ。そのせいで肉体は成熟しているのに、どこか少年のような危うい色気が感じられる。若林と付き合いの長いシュナイダーは、実際に若林が少年だった頃の裸を知っているので、その記憶が重なって余計に劣情を覚えてしまうのかもしれない。
決して若林の肉体だけに惹かれているわけではないのだが、若林の裸を目にするとシュナイダーは若林が欲しくてたまらなくなってしまうのだった。シュナイダーは若林の裸身を見るのが大好きだった。
シュナイダーがじっと自分を見つめていた事に気付いて、若林はすぐにベッドに上がりこんだ。
「待たせたな」
そう言って待ち受けていたシュナイダーに覆い被さるようにして抱きつくと、顔を近付けキスを落とす。若林から口づけてくれるのは嬉しいのだが、あいさつのように軽いキスなのがシュナイダーには物足りない。若林の頭を抱き寄せて、そのまま深いキスに持ち込もうとしたが、若林に拒まれてしまった。
「今日は俺のペース、だろ?」
「それは判ってる。・・・でも、あんまり焦らさないでくれよ」
「心配するな。俺に任しとけって」
若林はシュナイダーに笑いかけると、急に身体の向きを変えて寝そべっている若林の脚の方へと頭を向けた。そしてシュナイダーの股間に顔を寄せると、その大きな果実をぱくりと口に含んだ。
「わっ、若林!?」
不意打ちで咥えられて、シュナイダーは驚く。だが、シュナイダーを頬張っている若林からの返事は無く、ただぺちゃぺちゃという舌遣いの音と共に局部から快感が押し寄せてくるばかりだった。若林の舌技そのものよりも、若林が咥えてくれているという事実に興奮してしまったシュナイダーは、あっという間に勃起してしまった。自分の舌が与える刺激でシュナイダーが感じているのがダイレクトに伝わってきて、若林は嬉しくなった。
明るい場所では羞恥心が捨てきれなかったが、この薄闇の中でなら思いのままに動く事ができる。シュナイダーを悦ばせる事が出来て、若林は満足だった。
(シュナイダー、こんなに固くなってる・・・もっと、気持ちよくしてあげたい・・・)
密かな決意を固めた若林は、逞しい怒張の先端を咥えたまま頭を大きく動かした。
「うっ・・・若林、もう・・・よせ」
イってしまいそうになるのを必死にこらえて、シュナイダーは言った。しかし夢中になってしまった若林は口を離さない。何とかして若林の気を逸らす方法はないものかと思ったシュナイダーのすぐ傍に、その答はあった。
シュナイダーの股間に顔を埋めている若林のお宝は、シュナイダーの顔に間近い位置にあったのだ。シュナイダーをしゃぶりながら興奮してしまった若林のペニスは、既に半勃ち状態だった。シュナイダーは躊躇う事なく、目の前の肉棒を深く咥えた。
「!!」
突然の刺激に、若林は思わず口を離した。若林の脚を掴んで逃げられないように押さえ込むと、シュナイダーはこの隙とばかりに、若林自身を万遍なく舌で愛撫する。根元から始まり裏筋から亀頭にかけて、丹念に舐め尽されて若林は喘いだ。シュナイダーの巧みな舌の動きに、若林は完全に勃起してしまった。シュナイダーは若林のペニスを舐るだけでなく、指をアナルへと這い込ませており、前と後ろを両方弄られて若林は悶えた。
「あっ・・・シュナイダー、やめ、やめろ・・・あ・・・!」
勿論シュナイダーは止めなかった。そしてシュナイダーに咥えられたまま、若林は呆気なく果ててしまったのだった。
若林が放った精液を、シュナイダーは美味そうにすすり、全て飲み下す。その後も名残惜しげに若林をちゅうちゅう吸っていたシュナイダーが漸く口を離すと、若林が猛烈に抗議した。
「何すんだよっ・・・せっかく俺が、イかせてやろうと思ったのに・・・」
「・・・ごめん」
真っ赤になって文句をいう若林が可愛くて、ついシュナイダーの頬が緩む。
「・・・ったく・・・でも、今度こそ俺の好きにさせて貰うぜ?」
若林はそう言うと、仰向けになったシュナイダーの上に膝をついて跨った。そしてアナルをそそり勃ったシュナイダーの先端にあてがうと、ゆっくりと尻を落とし始める。
若林のしようとしている事が判り、シュナイダーはフェラチオされた時以上に驚いた。ことセックスに関しては若林は初心なままで、このように自分からシュナイダーを迎え入れた事は今まで一度も無かったのだ。
(若林、今日は随分がんばってくれるじゃないか・・・)
シュナイダーは新しい刺激にぞくぞくしてきた。しかし、下から見上げる若林の表情が辛そうに見えて、心配になる。
「若林、おまえ、大丈夫なのか・・・?」
「ああ・・・だい、じょうぶ・・・」
若林は全神経を局部に集中させながら、シュナイダーにそう答えた。だがシュナイダーに弄られて柔らかく解されているとはいえ、シュナイダーの逸物は長さも太さも人並み外れたサイズなので、受け入れるのは並大抵ではない。
「ん・・・ふぅ・・・」
浮かしていた尻を少しずつ沈めながら、若林はシュナイダーを呑み込んでいく。巨大な肉棒に身体を割られ、犯されていく圧迫感に若林はただ息を吐くばかりだ。ゆっくりと時間を掛けた後に、遂に若林はシュナイダーの全てを呑み込んだ。凶器と言っても差し支えないような巨根を根元まですっぽり受け入れた若林は、痛みと快感が交じり合った感覚に全身が痺れ頭はふらふらだった。
だが、休む間もなく若林を衝撃が襲った。下になったシュナイダーが、激しく腰を揺さぶりだしたのだ。若林が男を受け入れていく痴態をまざまざと見せ付けられ興奮しきっていたシュナイダーに、最早若林を気遣ってゆっくり動くような余裕はなかったのである。
下から突き上げられて、若林は堪らず腰を浮かす。だがシュナイダーの長大なペニスが抜け落ちる事は無く、若林の中を容赦なく突き上げ続けている。その凄まじい刺激に、若林は身を捩って悶えた。
「あっ、あぁっ・・・シュナイダー・・・すごいぃ・・・っ!」
「若林、もっと、自分で、動くんだ・・・もっと、激しく・・・」
ふらついていた若林の上半身を支える為に、シュナイダーは若林の両手を掴んだ。シュナイダーに支えられ、若林も自ら腰を上下に振りはじめる。汁を滴らせながらじゅぷじゅぷと肉棒が抜き差しされる度に、結合部分から伝わる快楽が倍増して若林とシュナイダーは同時に声を上げた。
「あっ、あっ、あはぁ・・・シュナ・・・」
「いいぞ、若林、最高に・・・気持ちいい・・・」
「俺っ、もう・・・もう、イきそう・・・」
見れば先刻果てたばかりだというのに、若林のペニスはシュナイダーに突かれる事で元気を取り戻し、雄雄しく勃ちあがっていた。そしてその先端からはぬるりとした汁が溢れており、てらてらと濡れている。
「あっっ・・んん・・・シュナイダー・・・すき・・・」
「俺もだっ・・・好きだ、愛してる・・・」
激しく身体を揺さぶりながら、若林は愛する男の名を呼び続けた。身体を突き破られるのではと錯覚する程の激しい貫きと、絶え間なく押し寄せ続ける快楽の嵐に翻弄されて、若林はもはやシュナイダーの事以外何も考えられない。
(シュナ・・・シュナイダー・・・ずっと、こうしていたい・・・)
「・・・・・・・・・・・・うっ!」
若林が呻くのと同時に、身体を強張らせた。途端にアナルがギュッと締まって、シュナイダーを猛烈に刺激する。
「若林ぃ・・・っ!」
シュナイダーが達ったのは、若林が射精したのと殆ど同時だった。シュナイダーの放出を感じた若林は、ゆっくりと腰を持ち上げて固さを失ったシュナイダーを我が身から抜く。そして力尽きたようにバッタリとシュナイダーの横に倒れ伏したのだった。
目を閉じ、大きく肩で息をしている若林に、シュナイダーが心配そうに声を掛けた。
「若林、大丈夫か?」
「・・・ああ・・・ちょっと、感じ過ぎただけだ・・・」
若林が目を開けて、シュナイダーに微笑みかける。シュナイダーは若林の肩を抱きながら、優しく囁いた。
「今の、凄かったぜ・・・今までやった中で、一番気持ち良かった・・・」
「本当に・・・? よかった・・・シュナイダーに悦んでもらえて」
シュナイダーの言葉に若林は満足げに頷いた。シュナイダーは若林の髪を撫でながら、更にこんな事を言い出した。
「じゃあ、次は俺の番だな。俺が、若林を気持ちよくしてやるよ。・・・何たって、今日は若林の誕生日なんだから」
この夜、サービス精神旺盛なシュナイダーは、若林から与えられた快感を何倍にも変えて若林に報いた。若林はシュナイダーがもたらしてくれる悦楽に溺れ、夜通し甘い声をあげ続けたのだった。