俺たちはジェットコースターに乗ることにした。若林が不思議そうに聞く。
「ジェットコースターに載って、写真を撮るのか?」
「ああ。いかにも遊園地で楽しく、遊んでいる感じが出るだろう?」
若林は俺の答えに納得したようだ。俺たちは乗車待ちの列に並ぼうとした。
ところがジェットコースターは人気アトラクションなので、長蛇の列が出来ている。かなり待た
されそうな気配だ。プラカードを持ったスタッフが、何か怒鳴っている。
「ただいま、お一人のお客様を、優先的にご案内しておりまーす!」
長い行列と、声を張り上げるスタッフを見比べて、若林が俺に尋ねた。
「どうする?」
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