耳元で詫びの言葉を繰り返すシュナイダーに、若林は面倒臭そうな口調で言った。
 「もういいよ、そんなに謝らなくって。それより・・・」
その先の言葉を口にするのは少々躊躇われたが、酔った勢いも手伝って若林は言ってしまった。
 「俺としねぇの?」
この一言を聞いた途端、シュナイダーは絶句してしまった。
 日頃は羞恥心が強くて、決して自分からは夜の話をしない若林が、こんなにハッキリと誘いをかけてくるなんて!
 「そ、それは・・・もちろん、したいけど・・・」
 「じゃあ、しようぜ!」
若林が照れ隠しにシュナイダーに笑いかける。シュナイダーは考えた。どうやら今宵の若林は酒に酔ってるせいで、性的な事にも奔放になっているようだ。それならば・・・
 「若林。今日は若林の誕生日なんだから、たまには自分の好きなようにやってみないか?」
 「俺の好きなように?」
 「ああ。やりにくかったら、いつもみたいに俺がリードするけど・・・」
 「待ってくれ! その話、乗った。今夜は俺の好きにさせてくれ!」
シュナイダーの提案に、若林は密かな興奮を覚える。セックスの時はいつも、シュナイダーの方からあれこれ導いてくれるので、自分からは何かアクションを起こした事が無かったのだ。たまには自分のペースで事を進め、シュナイダーを気持ち良くしてあげたい。
 (えーと、最初にするのは・・・?)

とりあえずキス

とりあえず触る

とりあえず咥える