若林は予定通り、シュナイダーと一緒に帰る事にした。一緒に飲んでいた面子に断りを入 れて席を立つと、翼や岬と話していたシュナイダーに近寄り声を掛ける。
 「シュナイダー・・・俺、もう帰るよ。お前も一緒に帰らないか?」
身体がふらつくので、壁に手をついた格好でシュナイダーに聞くと、シュナイダーは若林を見て心配そうに言った。
 「若林、大分辛そうだな。判った、俺も一緒に帰る」
しかしシュナイダーはチラッと翼と岬の方を見て、こう言葉を続けた。
 「だが、あいつらとの話が途中なんだ。あと10分くらい、待ってて貰えないか?」
シュナイダーにそう言われて、若林は頷いた。大人しく席に戻り、シュナイダーが話し終わるのを待つ。だが興が乗ってきたのか、10分が経過してもシュナイダーの話が終わる気配は無かった。朦朧とする意識の中で、若林はこれからどうしたらよいかを考えた。

シュナイダーが話し終わるまで待ち続ける。

シュナイダーを置いて、一人で先に帰る。

もう待てないと駄々をこね、シュナイダーと一緒に帰る。