「でも、本当を言うとシュナイダーの事がずっと気になってたんだ」
シュナイダーに向き直ると、若林は照れ臭そうに言った。
 「飲み会は本当に楽しかった。日本の皆とあんなに騒いだのは久し振りだしな。だけど・・・」
 若林は一旦言葉を切り、シュナイダーを見た。シュナイダーの顔は、これから若林が話す内容を既に知っているかのように、至極穏やかだった。若林は、シュナイダーが予想しているであろう言葉を口にした。
 「好きな奴、大事な奴は大勢いる。でも・・・俺が愛しているのは、シュナイダーだけだ」
 「・・・俺もだよ、若林」
若林の言葉に、シュナイダーが大きく頷く。
 「俺にも大切なものは沢山ある。でも、一番は若林、お前なんだ」
シュナイダーの腕が、若林を力強く抱き締める。すぐに若林もシュナイダーの身体に腕を回し、ソファに掛けたまま二人は抱擁した。
 「一番大切な人の誕生日を、今年もこうやって二人で祝えるなんて・・・俺は幸せ者だ」
 シュナイダーの言葉もまた、若林がそうであって欲しいと願っていたものだった。心が通じ合っている幸せを噛み締めるかのように、二人はそのままじっと抱き合っていた。そのうちにシュナイダーが、若林の耳元に唇を寄せて甘く囁いた。
 「なぁ・・・乾杯しないか? 祝杯をあげようと思って、とっておきのワインを用意してあるんだ。軽い食事の用意もしてあるし、プレゼントも見てもらいたいし・・・」
 シュナイダーの言葉を聞き、若林はこの後どうしようかと考えた。

ワインで乾杯

軽く食事

プレゼントを開ける

それ以外